破れた手紙その2
わたしが作り上げた、この機械はわたしに
命を与えてくれた。だが、
それは始まりに過ぎない。STEMに触れた
すべての人間にわたしの“種子”が埋め込まれる。
そして、わたしは彼らをひとりづつ取り込み、
侵蝕してゆく… わたしの意志は拡散してゆく、
一瞬で、思うままに自らの領域を広げられる
ようになる。お前が言った通り、
わたしは“ゴースト”だがお前たちのなかにも
すでにわたしは存在している。
あのメビウスの男…
むかし、力を求めて、
ここまで入り込んだがそのとき目にした恐怖を
再び味わう勇気はなかったらしい。
そして、お前もだ、キッド。
もし、ここから脱出することができたとしても…
あの男と同じ刻印を お前のなかに残してやる。
